投資家の中で名著とよばれるものの一つに「株式投資の未来 - ジェレミー・シーゲル」があります。この本では「成長の罠」という表現を使って成長株は割高になりがちなので儲からないと結論づけ、高配当株(キャッシュを吐き出してくれる割安株)を買うべきとまとめています。私はこの本を何度読んでもこのまとめ方に違和感を感じており「成長の罠なんか避けて通ればいいじゃん」と思ってしまいます。

成長の罠なんか避けて通ればいいじゃん
この本を読んでいて私が一番違和感を感じるのは「セクター」という考え方です。「ハイテクセクターは成長するものの割高であるため、パフォーマンスは大したことがなかった」という論展開がなされるのですが、実はそのハイテクセクターの中には「テーマ株」ような幻と消える株と「本当の成長株」が混ざっているわけです。
今回議論したオプトランはまさにこの狭間にあるような銘柄でしたが、このブログではこのような分析・議論を通じて「本当の成長株」を見つけることを目指しているわけです。個別の会社に目を向け、「ニーズが本物か(≒成長余地)」「どう儲けるのか(≒ビジネスモデルは?)」を分析することで今後の企業成長を見極め、その株が割高ではないかを見定める、、
要するに「成長の罠」はあるのが当たり前であり、それをどうやって避けるかというゲームをしているつもりなのに、大上段にルール説明をされているような違和感があるのです。

それって「平均の罠」じゃないの?
私が会社でスタッフ部門に配属された時、私の上司に「データ活用は私達の重要な仕事だけど、平均の罠に気をつけなよ」と教えられました。「平均の罠」とは、平均値はあくまで個別を束ねて割っただけであり、個別で何が起きているかを見極めないと判断を見誤るよという意味の言葉です。参考リンク 

シーゲルさんの分析結果から伝える「割高に気をつけろ」という教訓自体は理解できるものの、ハイテクセクターがダメだからハイテク株(≒成長株)がダメというのは、なんだかこの「平均の罠」にハマっているように見えるのです。
というわけで、この「株式投資の未来」は、個別株投資なら当たり前である企業分析のアプローチを無視し、「平均の罠」にハマるクソダサい投資家を生んでしまう懸念のある本では無いだろうか。そんな風に思っています。(ちょっと言い過ぎたかな?)